食欲の秋到来!食べ過ぎ・胃もたれに効く漢方特集
秋は、夏のうだるような暑さや冷やしすぎの冷房から解放され、おいしい食べ物が並ぶ時期になります。秋は一年中で最もさわやかな季節で、昔から「スポーツの秋」や「食欲の秋」といわれます。
秋分を過ぎると昼と夜の長さが逆転します。「陽」が盛んな時期から秋分を境に「陰」が充実する季節に変わります。自然界のこの変化に順じて、秋冬は「陰」を補う対策を行えば、体力が充実し、「陽」が盛んになる春夏を元気で活発に過ごせるといわれています。
「食欲の秋」に関するお悩み
つい食べ過ぎてしまう秋には
胃腸のケアが大切になります
「食欲の秋」といえば、一番気になるのがなんと言っても「食べ過ぎ」です。夏の疲れも少し残っている人もいますので、胃腸のケアが大切になってきます。また、食べ過ぎの症状で一番多いのが、胃のつかえ、胃もたれです。
中医学では、胃腸病が起こるメカニズムを次のように考えています。食べ物を受け入れ、利用して、残ったものを排泄するという作用のうち、どこかが滞ると胃腸病の症状が現れます。食べ物を受け入れと輩出を行うのは胃と腸、利用するのは脾です。
「脾」とは、現代医学的には、膵臓・肝臓・胆嚢・小腸をさし、これらが協調することによって、はじめて食べ物の栄養をうまく吸収することができます。例えば、たんぱく質をアミノ酸に、脂肪を脂肪酸に、炭水化物を糖に変えるというように、食べ物を消化して微細なものに変化させ吸収する作業(運化)を行うのが脾の働きなのです。


胃は、飲食物を受け入れ、消化し、食べた物を人体に有用な形(清:せい)に変化させます。そしてその清を脾に渡した後、残りのかすを下の小腸・大腸に降ろします。
また、人間の体の性質として、肺や心のように体の上部にある臓腑は下におりる性質を持っており、肝や腎などの下部両方に向かいます。中心にある脾胃は上下両方に向かいます。脾胃を分けて考えると、脾は上に、胃は下に向かう性質があるということになります。この運動形態に逆らって、胃の働きの方向が上の向かってしまうと嘔吐やつかえといった症状が現れ、逆に脾の働きが下に向かってしまうと下痢という症状が出ます。
治療法は、脾胃の働きを正常にすることです。
胃のつかえ・胃もたれに効く漢方薬
胃腸の余分な水分をさばき消化器を元気にします
食欲はあるけれども、胃のつかえ感があり、みぞおちあたりが硬くなって押さえるとうずき、卵が腐ったような臭いのするゲップ・胸やけ・酸っぱい水がこみ上げる・吐き気・嘔吐・便秘などの症状に使用します。舌のこけが厚い人や口臭が気になる人は、二陳湯との併用をお勧めします。
食欲不振+消化不良を感じる方に
暴飲暴食などによって消化器が不調となって食欲不振になってしまいがちな症状に消化を助けて食滞を取り除く平胃散に消化促進の生薬を配合した漢方薬です。胃がもたれやすい症状を中心に消化しにくい胃腸状態を助ける漢方薬です。
胃腸虚弱者に用いる漢方です
軽い冷えがあって疲れやすい・軟便傾向・みぞおちあたりがつかえるなどの症状のある人に使用します。白い苔が舌にうっすらとあり、舌の回りに歯の跡がついている人にとってもよく効きます。
重苦しい感じや神経質になりがちな方に
六君子湯にストレスで起こりがちな症状に対応する生薬を配合。のみぞおちあたりに詰まりを感じる方でみぞおち辺りから両脇にかけて張りがある、食欲減退や食べると下痢や下腹部が張って苦しくなる方におすすめの漢方薬です。
胃腸症状以外の症状も対応
六君子湯が基本となっている漢方薬で胃腸虚弱がある方の気力低下や手足のだるさや倦怠感、食事をした後で眠気が出たり、みぞおちのつかえが出てきて気持ち悪くなる方にもお使いいただけます。
便秘しがちな方にオススメです
食欲旺盛でのどが渇き便秘傾向にある人に使用します。食べ過ぎで不眠傾向にある人にはとってもよく効きますのでオススメです。
さまざまな症状改善に効きます
便秘・便が細い・切れぎれの便・すっきり出ずに残る、少量しか出ない、腹満・腹痛・ガスやゲップが多い・イライラ・憂うつ・怒りっぽいなどの症状に効果があります。
女性の体のお悩みにはこちら
便秘や下痢・軟便を繰り返したり、イライラ・憂うつ・頭痛・胸の脇の張りを伴うストレスが原因の胃のつかえの改善に使用します。女性では、月経異常があったり、生理前に胸が張る症状があります。ストレスに弱いと思う方は一度お試しに