食欲不振にお困りの方に! 胃腸に作用する漢方薬3つ

「何となく胃がだるい……」「いまいち食欲が湧かない……」体調が目立って悪いわけではなくても、この「何となく食べる気がしない」という状態は心身ともに元気を奪っていくものです。

病気が原因ではない食欲不振には、漢方薬で胃をサポートすることができますよ。

食欲不振の原因には何がある?

食欲不振の原因はさまざま。自分自身に当てはまるものはありますか?

・ストレス過多

空腹感や満腹感の指令を出しているのは脳です。食事を摂り、血糖値が上がることにより、満腹中枢に「満腹です」という信号が送られるわけですね。

早食いよりもゆっくり食べた方が食べ過ぎないで済むという話を聞いたことはあるでしょうか。これは、血糖値が上がり、満腹中枢に信号が送られるまでの間に、早食いの人は必要以上に食べてしまうことが理由です。

さて、この「血糖値」。実は大きなストレスを与えられたときにも上昇してしまうという特徴を持っています。そのため、ストレスに晒され続ける生活を送っている人は、食欲不振に陥ってしまうことがあるというわけですね。

・運動不足

言わずもがなですが、運動をすることで、体はエネルギーを消費します。消費したエネルギーを補充するために食欲が湧くわけですね。

その反対に慢性的な運動不足が続くと、エネルギーを大して補充しなくてもいいということになってしまいます。そのため、食欲不振になってしまうのです。

・睡眠不足

睡眠不足や睡眠サイクルの乱れた生活は、自律神経に悪影響を与えてしまいます。自律神経の乱れは胃腸など消化器の不調をもたらします。結果、食欲不振につながってしまうわけです。

ストレスから睡眠不足を招くこともあります。心身症という言葉があるように、心と体とは密接につながっているもの。食欲不振に対しても、体と心の両面からみていく必要がありますね。

食欲不振に作用する漢方薬3つ

胃腸にダイレクトに作用する漢方薬のほか、心身のバランスを整える漢方薬など、食欲不振の改善に期待がもてる漢方薬をご紹介します。

・六君子湯(りっくんしとう)

食欲不振をはじめ、胃腸の具合が悪い人に処方される代表的な漢方薬です。病気ではないのに胃腸の痛みや胸やけに悩まされる、「機能性ディスペプシア」の人にも多く処方される漢方です。

最近の研究で、六君子湯には、食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌を促す働きがあることがわかっています。グレリンは胃から分泌されるたんぱくのこと。食欲増進のため、合成したグレリンを用いる研究も行われているのです。そうした背景もあり、六君子湯は食欲回復に役立つ漢方として期待されています。

六君子湯が向くのは、体力があまりない、痩せ型で顔色が悪い人。冷えを抱えている人などです。

生薬に含まれる「人参」「半夏(はんげ)」「茯苓(ぶくりょう)」「朮(じゅつ)」「陳皮(ちんぴ)」「甘草(かんぞう)」の6種類を6人の君子に見立てて「六君子湯」という名前がつけられたのだといわれています。

・安中散(あんちゅうさん)

痩せ型で、比較的体力が低下している人、神経質な人、腹部の筋力がない人に向いている漢方薬です。

食欲不振だけではなく、胃痛や胸やけの人にも用いられます。胃酸を抑える効果もあるため、胃酸の分泌が盛んな人の胃痛にもよく処方されています。

市販薬として販売されている胃腸のための漢方薬は、その多くが「安中散」をベースに作られています。

神経質な人にも向くため、ストレスを原因として食欲が低下している人にも作用できるとされている漢方薬です。

・茯苓飲(ぶくりょういん)

食欲不振のほか、吐き気や胸やけ、胃もたれなど胃の不調に多く処方される漢方薬です。生薬には、六君子湯にも含まれていた「茯苓」や「朮(蒼朮・そうじゅつ)」「陳皮」「人参」といったものが含まれています。

暑がりの人に向く漢方薬です。

規則正しい生活を意識して、漢方薬でサポートしよう

自律神経やホルモンバランスなど、食欲不振を引き起こす原因をなくすためには、規則正しい生活を送ることが大切です。まずは自分の生活を見直すことも必要でしょう。

とはいえ、自分自身の心がけだけでは生活を整えられない状態になっている場合も。そうした人や、生活を整えてもなお解決しない食欲不振には、漢方薬で食欲をサポートしてもらいましょう。

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